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新しい一年へ。


母の施設に、新しくそろえた元旦用の洋服を届けに行きました。



入院前に買ってあったもの。
今まではしまむらとか、そういう所でズボンなんかと買っていたけれど、
ちょっとでもいいものを着せてあげよう!と決心して…
ヨーカ堂の介護コーナーで、ワコールのズボンを買った。



母は部屋で寝ていて、その寝顔はやっぱりアブナイくらいの熟睡。
ちょっとタンスの中とか整理して、母を起こしてみた。


私を見ても反応はなく、退院した日の元気はなかった。
ベッドの頭を上げて、買って行った芋餡丸めたような団子を勧めたら
何も言わずに小さい一口を食べた。感想も何もない。


何となく飲み込みにくそうな気かしたし、意識もハッキリしてんだか
わかんない状態で食べさせるのも怖いので、それ以上はやめた。



部屋に置いてある車椅子には座面の両端にバスタオル丸めたのが
置いてあるので、座位を保つのも難しいのかもしれない。



時々、ポツポツと何かを話たりもしたけれど
やっぱりそのまま眠ってしまうので、帰ることにして、


帰るね、また来るから


と言うと、


もう帰るの?  


と。帰るね、の言葉が私と認識するキーワードなんだな、と思った。


お金を持ってない…と言うようなことをまた言い出したので
全部私が払ってきたから大丈夫、と。


それから、

今晩のおかず・・・


と。懐かしい言葉だなぁ。


今日は、おでんにするわ、と答えてみたけど、反応なし。


すき焼き、食べたいなぁ…  やっぱり反応なし。



母はすき焼き、上手に作った。
私はどうも苦手で、ただの煮込みになってしまう。
関西風なので、わりしたを使わず、
お肉に直接砂糖をかけて、しょうゆをかける。
その映像がはっきり記憶にある。


ベッドの横で思い出した。



母の状態は病院にいた時と同じに見えたけれど、
ベッドに拘束されていないし、聞こえてくるのは食器の音や話声。
それだけでも、病院ではない、穏やかな状況が有難い。



ただ、お正月の新しい洋服買って来たよと話たかったのに。
買った時はそれができる状態だった・・・





今年、4月に入居し8か月。2度の入院。


今まで何度も何度も生きる意味を考えた。
ブログにももういいんじゃないか・・・ってことを何度か書いたと思う。
こんな辛い姿になって誰が生き続けたいと願うんだろうって。


でも今は少し変わった。生きる意味ではなくて、生きているということ。
それをただ見届けるということ。
ちょっといい洋服を買ってみたり、珍しそうなおやつを買って行ったり。
そんなことをしながら、ただ見届ける。
うまく書けないけれど、85年の人生を生きているのは母自身で
それは私の人生ではなくて、母がその人生を閉じる時まで見届けるだけ。





今年は無事に年賀状も出せました。
その後、あんまりお誘いがうるさいのでウイン10 に
バージョンアップしました…使いにくっ!!!






今年もたくさん読んでいただき、
また励ましていただき、ありがとうございました。






新しい一年、何もなく過ぎていくはずは絶対なく、
それでもどうか穏やかでありますように。











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by kissinheaven6002 | 2015-12-31 16:58 | ひとりごと。